労働者を雇い入れる際に必要な「労働条件」の明示とは
今回は、労働者を雇い入れる際の労働条件の明示についてご紹介いたします。労働条件通知書作成の際に、ご参考いただければと思います。
労働者を雇い入れる際の労働条件の明示とは
①使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
②前項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
③前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
書面での交付が必須となる事項は以下となります。
上記①のうち口頭の明示でも良い事項は以下となります。
・労働契約の期間
・期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
・就業の場所・従事する業務の内容
・始業・就業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間・休暇、交代勤務をさせる場合は就業時転換に関する事項
・賃金の決定、計算・支払いの方法、賃金の締切り・支払いの時期に関する事項
・退職に関する事項(解雇の事由を含む)
補足
上記①のうち口頭の明示でも良い事項は以下となります。
(規定がある場合には明示するべき事項となります。 ※なお、昇給に関しては書面、または口頭での明示が必須となります)
・昇給に関する事項 ※絶対的明示事項ではあるが、口頭でも可
・退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払の方法、支払時期に関する事項
・臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項
・労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項
・安全・衛生に関する事項
・職業訓練に関する事項
・災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項