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【事業再構築補助金】採択される事業計画書のポイント

飯塚匡春

2021.09.02

事業再構築補助金の事業計画書の書き方は?押さえておきたいポイント

2021年度より事業再構築補助金の公募が始まりました。最大8,000万円(一般型)までもらえる大型の補助金で、第一次募集の締め切り日には、アクセス集中により申請システムがダウンしてしまうほど人気が高まっています。

今回は、事業再構築補助金の申請書類の中心となる事業計画書作成のポイントについて紹介します。

事業再構築補助金事業計画書の作成方法&ポイント

続いて、事業再構築補助金申請書類の中心となる事業計画書の作成について解説します。

事業計画書は、A4サイズ15枚以内(補助金額1500万円以下の場合は 10枚以内)と決められているだけで、特に様式は定められていません。公募要領には記載事項が列挙されているだけなので、どういったことを書いたら良いか戸惑われるかもしれません。

以下、記入すべき事柄を解説していきます。

 

〇全体は4部構成

 

〇まず、事業計画書は大きく4つに分かれます。

  1. 補助事業の具体的な取組
  2. 将来の展望
  3. 本事業で取得する主な資産
  4. 収益計画

これらの内容を15枚以内(補助金額1500万円以下の場合は10枚以内)にまとめる必要があります。補助事業の具体的な取組と将来の展望を合わせて13枚程度、本事業で取得する主な資産、収益計画が各1枚ずつ程度の配分でしょう。

 

15枚というと多く思われるかもしれませんが、写真や図表も盛り込み事業再構築の投資内容を詳細に記述していくと、あっという間に規定枚数を超えてしまいます。特定の項目に記述が偏りすぎないようバランス良く書いていく必要があります。

 

以下、記載項目について審査項目とも関連づけながら見ていきましょう。

 

詳細な構成

  1.    補助事業の具体的取組内容
  2.     本計画について

(ア)        本計画の概要

 

(イ)        事業再構築の類型

  ■売上減少要件

(ウ)        要件確認

 

  1.           自社の概要

(ア)        現在までの経緯

①          代表者略歴

②          企業の沿革

(イ)        事業の紹介

①          主な事業(当社の概要)■ビジネスモデル俯瞰図

②          経営理念・ビジョン

③          事業へのこだわり・モットー(当社のこれまでの強み

(ウ)        コロナの影響

①          サプライチェーンへの影響

②          今後の見通し

 

  1.           外部環境

(ア)        市場動向

(イ)        国内動向

 

内部環境

(ア)        人材面

(イ)        設備面

(ウ)        財務面での優位性

(エ)        情報活用の優位性

(オ)        品質・価格・納期の優位性

 

  1.           今後の事業展開

(ア)        SWOT分析

(イ)        今後の事業の方向性(クロスSWOT)

(ウ)事業再構築の具体的内容

 

  1.           将来の展望
  2.           新事業を取り巻く環境

(ア)        新事業の概要

(イ)        市場動向(市場ニーズと将来性)

 

2.新事業の戦略

(ア)        販売方法

(イ)        新規性

(ウ)        成長可能性及び実現可能性

(エ)本事業の実施上の課題と解決方法

(オ)選択と集中・リソースの最適化

(カ)優位性

 

本事業で取得する主な資産

  1.           取得予定の資産
  2.           経費明細
  3.          

III.          収益計画

  1.           事業部門別シミュレーション (単位:千円)
  2.           全事業収支シミュレーション
  3.           資金調達計画
  4.           今後のスケジュール

(ア)事業実施スケジュール

(イ)   人材・事務処理能力

  1.           新事業を展開する上での課題

 

  1.           新事業がもたらす効果

【雇用創出】

【デジタル技術】

 

審査項目1

審査項目(再構築点)

既存事業における売上の減少が著しいなど、新型コロナウイルスの影響で深刻な被害が生じており、事業再構築を行う必要性や緊要性が高いか。

 

自社の強み

自社の強み、弱み、機会、脅威を書きます。いわゆるSWOT分析です。

審査項目に「市場ニーズや自社の強みを踏まえ、「選択と集中」を戦略的に組み合わせること」とありますので、自社の強みと機会を生かし、弱みを補助事業で解決するというストーリーを意識しましょう。

例えば、弱みは再構築に必要な設備を有しないことなど、補助事業で解決できる内容とすればストーリーの流れが作りやすくなるでしょう。

審査項目2

審査項目(再構築点)

市場ニーズや自社の強みを踏まえ、「選択と集中」を戦略的に組み合わせ、リソースの最適化を図る取組であるか。

自社の抱える課題

コロナ禍の影響だけでなく、コロナ前から抱えていた課題も含めて自社の課題を分析しましょう。補助事業で課題を解決するという視点が大切です。

事業再構築指針

事業再構築補助金の申請にあたって、事業再構築指針に定められている以下の4つの指針のいずれかに該当する必要があります。どのように該当するかを申請書でしっかり説明しましょう。

例えば、工程の中に一つでも新しい機械が加われば新しい製造方法と主張される方もいますが、それを審査員にきちんと納得させられるような説明が必要になります。なお、審査項目では「リスクの高い、思い切った大胆な事業の再構築を行うものであるか」とあります。既存事業とどのように違うのか、差異をしっかり記載するようにしましょう。

審査項目③

審査項目(再構築点)

事業再構築指針に沿った取組みであるか。また、全く異なる業種への転換など、リスクの高い、思い切った大胆な事業の再構築を行うものであるか。

補助事業の具体的な内容

続いて、補助事業の具体的な取組内容を記載します。スケジュールや役割分担など実施体制も併せて記載します。ここで重要なポイントは以下の点です。

  • 自社の強みを活かし、既存事業とのシナジー効果が見込まれるか
  • 競合と比較した優位性
  • 実現可能性

特に、実現可能性は重要なポイントです。事業再構築補助事業で取り組むのは新規事業が中心になりますが、これまでの類似の経験など、十分に実現できるだけの根拠をしっかり記載するようにしましょう。

また購、入予定の機械写真や改装予定の図面などを申請書上に盛り込み、できるだけ具体的なイメージが審査員に伝わるようにしましょう

審査項目4~7

審査項目(事業化点)

補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。補助事業の課題が明確になっており、その課題の解決方法が明確かつ妥当か。

審査項目(事業化点)

補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して増額が想定される付加価値額の規模、生産性の向上、その実現性等)が高いか。その際、現在の自社の人材、技術・ノウハウ等の強みを活用することや既存事業とのシナジー効果が期待されること等により、効果的な取組となっているか。

審査項目(再構築点)先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域のイノベーションに貢献し得る事業か。

審査項目(政策点)

新型コロナウイルスが事業環境に与える影響を乗り越えて V 字回復を達成するために有効な投資内容となっているか。

審査項目(政策点)

地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすことにより雇用の創出や地域の経済成長を牽引する事業となることが期待できるか。

資金調達

事業再構築補助金は金額が大きいだけに、資金調達が重要になります。自己資金で賄うのか、銀行融資を受けるのか記載します。

また、添付書類で2期分の決算書を提出しますが、赤字や債務超過となっている場合は注意が必要です。直近決算で赤字となっているときは、コロナ禍の影響ということで説明しやすいですが、2期前から赤字の場合は、審査員に「コロナに関わらず経営不振なのでは?」と受け止められないよう、赤字となった原因を説明しましょう。

同様に、直近決算で債務超過となっている場合は、資金調達に問題はなく補助事業の遂行に支障がないことを丁寧に説明しましょう。

補助金額が3,000万円を超える場合は、金融機関との連携も必要になります。早めにメインバンクに相談して資金確保に努め、融資の内諾を得られている場合はその旨申請書に記載しましょう。

審査項目8

 

審査項目(事業化点)

本事業の目的に沿った事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。また、金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。

 

将来の展望

将来の展望では市場の状況や実際に販売する商品の詳細、顧客や売上見込みなどについて記載します。

マーケットの状況

ここでは市場規模の推移など市場の状況を記載します。対象業種が製造業であれば、公募要項にも記載されている統計分析ツール「グラレスタ」を活用しましょう。また商圏分析であれば、政府統計ツールであるjSTAT MAPが活用できます。こういったツールも活用しながら、対象とするマーケットの規模が十分に大きくかつ拡大していることなどをグラフや数値によって示しましょう。

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