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社会保険労務士

年金制度改革の関連法 参院本会議で可決・成立 変わる点は

飯塚匡春

2025.06.14

すべての企業が“週20時間”パートを社保加入させる時代が来る。

2025年6月13日、年金制度改正法が成立しました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00017.html

■ 適用拡大。「全企業」が対象となる日が決まった。

週20時間以上働く短時間労働者に対し、これまで「従業員51人以上」の企業に限っていた社保加入義務が、
段階的に引き下げられ、最終的に「すべての企業」に適用されます。

✅ 2024年10月 → 「従業員51人以上」
✅ 2026年10月 → 「従業員35人以上」
✅ 2035年10月 → 全企業対象(従業員数の制限なし)

…つまり、規模の大小を問わず、“社会保険に加入させなければならない企業”になる未来は確定しました。
もう「うちは小さいから関係ない」とは言えません。

■ “106万円の壁”は消える。“扶養でおさまる働き方”の終焉

これまで多くのパートさんたちが、「扶養の壁」や「社保適用逃れ」の前提でシフトインしてきました。(だから年末にシフトに入ってもらえなくて困っちゃう職場がいっぱいあった。)
その常識は、もう通用しません。
最低賃金の上昇により、「月収8.8万円」を下回ること自体が困難になり、106万円の壁は撤廃です。

■ 一部、制度的な配慮もあります。
たとえば、労使合意のうえで保険料を多めに負担すれば、その増額分を全額還付する制度(2026年10月〜、3年間限定)もスタートします。

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