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【2022年版】外国人を雇用するには?|メリット・注意点・手続き・採用手法を解説

ADEPTキャリア

2022.03.24

外国人雇用の動向

2019年4月の改正入管法施行によって、14業種では新しい在留資格「特定技能」で外国人を雇用できるようになりました。

しかし、特定技能の雇用について14業種に属する企業に聞いたところ、「検討していない」45.2%、「よく知らない」18.4%となり、計63.6%の企業が消極的であることがわかりました。

すでに特定技能で雇用しているのは2.4%。検討しているのは34.0%にとどまっています。

 

外国人雇用に関する企業の意識・実態調査

参照:パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」

 

調査を行ったパーソル総合研究所は、外国人雇用の優先度を高く考えている企業と、そうではない企業の二極化が進んでいると指摘しています。

これまで人材の送り出し国であったアジアの国でも高齢化社会に向かう国が増える中、人材確保は年々難しくなっていることから、出遅れている企業は厳しい状況が予想されます。

 

外国人雇用のメリット

外国人労働者を雇用する、企業にとっては具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

また、日本で働く外国人労働者が年々増加しているのは、日本で働くことにメリットを外国人労働者が多いことが原因のひとつだろうと考えられます。

このような外国人労働者の事情を知ることで、優秀な人材の雇用につなげることができます

2-1. 雇用側のメリット

メリット1:労働力の確保

前述したように、少子高齢化の影響で若い労働者が減少しています。外国人労働者を雇用することで、企業が抱える労働者不足の問題を解決することができるでしょう。

メリット2:若くて優秀な人材の確保

ひらがな、カタカナ、漢字と3種類の文字を使い分けなければならない日本語は、もっとも習得が難しい言語の一つと言われています。その日本語を学び、さらに国を渡ってまで他国で働きたいという方は、優秀でバイタリティー溢れるケースが多いです。

労働意欲が高く優秀な外国人労働者が、他の社員に良い影響を与え、活力が生まれたという声も。また、文化異なるために、社内では出ないようなアイデアが生まれることもあります。

メリット3:海外進出の際に戦力になる

もし海外進出を考えているのであれば、その国の出身者を雇うことは非常に有効です。現地の言葉だけではなく、その国の文化をよく知っていれば、情報収集やマーケティングを行う際に、力強い味方となってくれることでしょう。

メリット4:外国人ならではの発想による活性化

言葉も文化も違う外国人労働者を雇用することで、日本人では思いつきにくい発想を社内に取り入れることができます。これまではなかった新鮮な意見を取り入れることで社内の活性化にもなり、課題点の改善や新しいチャンスへの挑戦につなげることが可能です。

 

また、外国人や女性労働者など多様性のある人材を分け隔てなく取り入れることをダイバーシティと言い、企業が成長するために重要なことだと捉えられています。ダイバーシティを推進することで企業イメージがよくなるというメリットもあります。

2-2. 外国人労働者側のメリット

メリット1:健康保険などの制度がしっかりしている

日本では基本的に、健康保険や雇用保険などの制度がしっかりしており、外国人労働者は安心して働けるというメリットがあります。日本で働けば健康保険に必ず加入するので、年に1回健康診断を受けることができ、医療費を削減することが可能です。また、会社によって内容は変わりますが、交通費が支給されるなどの制度も魅力的に映る要素です。

メリット2:顧客サービスなど、トップクラスの仕事を学べる

日本の顧客対応は世界で見てもレベルが高いと言われており、そのような仕事を学べることは外国人労働者にとってメリットとなります。その他、高度でやりがいのある仕事は魅力的に映るため、外国人労働者を単純な労働力として考えるのではなく、やりたい仕事にどんどん挑戦させる姿勢が重要だと言えます。

メリット3:安定した雇用が期待できる

主に正社員雇用におけるメリットですが、日本では雇用関係を不当に解除されることは稀で、外国人労働者はある日突然仕事がなくなる心配をしなくて済みます。

外国人労働者を雇用するにあたっての課題

外国人労働者を雇用するにあたっての課題を事前に把握することで、対策を考えましょう。

課題1:コミュニケーションの問題

株式会社ディスコが実施した「外国人留学生/高度外国人材の採用に関する企業調査」によると、外国人留学生に求める資質として「コミュニケーション能力」が1位(文系62.9%、理系 50.3%)、「日本語力」が2位(文系 51.2%、理系 48.5%)にあがっています。

 

社内で英語や多言語での共通語があれば別ですが、基本的なコミュニケーションは日本語になるはずです。採用時に、日本語の能力について明確に確かめなければ、業務を行うにあたってトラブルが発生する可能性があります。

 

特に、日本人は察する力が高く、「わかってくれるだろう」と細かく説明しなかったために認識にズレが生じたという話も聞きます。労働者に日本語や文化の理解を求めるだけではなく、社内でも、外国人労働者に歩み寄る呼びかけや体制づくりが必要でしょう。

課題2:文化や風習の違い

言語と合わせて知っておかなければいけないのが、文化や風習の違いです。例えば、同じ日本人であったとしても、人前で叱られることはあまり気持ちの良いことではありません。

 

国籍が異なる従業員にこういった対応をしたことが決定打となり、離職に繋がったケースもあります。また、宗教上の理由から食べられないものがあったり、お祈りの時間のために社内に礼拝の施設を作っている会社もあるようです。

 

外国人労働者を雇用する際は、事前に相手の育った国の文化やその人の信仰に関する理解を深め、社内でも協力を呼びかける必要があります。

課題3:雇用手続きの煩雑さ

最後は実務面での課題です。外国人労働者を雇用する場合、日本人とは募集、雇用の手続きの方法などが異なります。

そもそもどこで募集をかければ適切な人材が雇用できるのか?必要書類の入手や採用後の手続きなど、初めての場合は、ある程度の手間がかかるかもしれません。

外国人労働者雇用の流れ

外国人労働者を雇用する際は、雇用対象者がそもそも日本で働くことができるのかを確認する必要があります。

在留資格の確認

雇用対象者が日本国内にいる場合は、まず「在留資格」の確認を行いましょう。在留資格とは、外国人が日本に在留するために必要な滞在資格です。

厚生労働省の「我が国で就労する外国人のカテゴリー」では、主な在留資格のカテゴリーを確認することができます。在留資格は、その資格ごとに就ける仕事が決まっています。

 

このため、すでに持っている在留資格と、採用予定の仕事内容・職種が異なる場合は、該当する在留資格に変更する手続きを行わなければいけません。

 

また、入管法(出入国管理及び難民認定法)において、在留資格にはそれぞれ取得の要件が定められています。具体的には、職歴に関連する学歴や同職種内での職歴などです。

 

日本に外国人を呼び雇用する場合は、そもそもこの在留資格の申請が必要で、取得の要件を全て満たしているかの確認が必須となります。

 

労働者、雇用主双方で確認し合うことが大切で、場合によっては入国管理局に直接問い合わせをする必要があるかもしれません。在留資格取得のために行政書士や弁護士がサービスを提供している場合もありますが、もし人材紹介会社を通している場合は、ノウハウを持つ会社に聞いてみるのも一つの方法でしょう。

雇用契約

外国人労働者を雇用する場合は、賃金や業務内容など、労働条件についてよく話し合い、書面による雇用契約を結びましょう。書面にすることで理解が深まるはずですし、万が一、トラブルが起こった場合に証明書として機能します。

 

なお、雇用契約書や労働条件通知書等を従業員に書面で配布することは労働基準法で義務化されています。このため、契約書の配布などを行わなかった場合、責任を問われるのは企業です。なお、外国人労働者が離職する場合にも届け出が必要となります。

4-3. 募集方法

次に、外国人の募集の方法について見ていきます。

求人広告の活用

もっともメジャーな方法は、求人広告や求人サービスの活用です。日系新聞・メディア・雑誌のほか、外国語のポータルサイトからも募集を行うことができます。

 

また、LinkedInIndeedwantedlyなど海外展開している求人サービスを活用することで、採用に関する情報や求人を発信したり、直接スカウトを行ったりすることも可能です。

大学や専門学校からの紹介

専門学校・大学・大学院のなかには、外国人留学生の就職をサポートしているところも少なくありません。

教育機関の就職課に直接コンタクトし、求人情報を掲載し、インターンの募集を行いましょう。これはかなり地道な方法です。

公的機関の活用

ハローワークや外国人雇用サービスセンターなどの公的機関を通して採用をする方法もあります。厚生労働省が提供する「外国人雇用サービスセンター等一覧」を活用し、採用活動を行なってみましょう。

人材紹介会社の活用

人材サービスのADEPTキャリアは外国人留学生向け・特定技能外国人向け就職セミナーを毎月開催しています。

優秀外国人採用のポイント

外国人労働者を雇用することで若くて優秀な人材を呼び込めることは大きなメリットですが、すでに一定のスキルを持ち即戦力となる外国人労働者が欲しいというケースもあります。

では、そのような優秀な外国人労働者を雇用するには、どのようなポイントがあるでしょうか。

 

給与・待遇

第一に言えるのは、十分な給料を提示するということです。外国人の在留資格に「高度専門職」があるように、制度面では整ってきていますが、日本では高度なスキルを持つ従業員への給料が少ない傾向にあります。

 

全文でも参照としたパーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」でも、外国人と日本人の賃金格差については、正社員の場合、日本人と同じ職種であっても、外国人の平均月収は4.6万円安いという調査結果が出ています。

 

このような現状であると、優秀な外国人労働者は給与の高いアメリカや別の国に流れて行ってしまいます。会社の生産性を上げて収益性を増し、十分な給料を支払うことが重要です。

 

外国人雇用に関する企業の意識・実態調査

参照:パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」

 

多言語対応

英語が伝わることも、優秀な人材を引き込むにあたっては重要なポイントのひとつです。日本企業が外国人労働者に日本語能力を求めるのと同様に、外国人労働者は英語が伝わると働きやすいと感じる可能性が高くなります。

 

社内公用語を英語に変えるのはハードルが高くとも、グローバル展開を見越し、社内の英語力を強化することは有効な手段です。

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