今年度の補正予算が12月20日に成立しました。
一般会計の総額は35兆9895億円で、過去最大となる補正予算の大部分が、11月に決定した経済対策に充てられます。
今回は、注目の補助金情報をご紹介します。今年度申請が間に合わなかった、または申請を見送った事業などがありましたら、補正予算事業の活用を検討してみてはいかがでしょうか?
4つの柱
経済対策(4つの柱)の実行に必要な追加の歳出は以下のとおりです。
(1)新型コロナウイルス感染症の拡大防止:18兆6059億円
(2)「ウィズコロナ」下での社会経済活動の再開と次なる危機への備え:1兆7687億円
(3)未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動: 8兆2532億円
(4)防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保:2兆9349億円
新型コロナウイルス感染症の拡大防止【18兆6059億円】
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◆感染症の影響により厳しい状況にある方々の事業や生活・暮らしの支援
上記、医療提供体制の確保等とあわせて、ポストコロナの未来を切り拓くため、コロナの影響を受ける事業者への支援、生活・暮らしへの支援、エネルギー価格高騰への対策に予算を計上しています。ここでは、事業復活支援金〔2兆8032億円〕、住民税非課税世帯に対する給付金〔1兆4323億円〕、 雇用調整助成金の特例措置等〔6547億円〕等を盛り込んでいます。
「新しい資本主義」の起動【8兆2532億円】
◆成長戦略
中小企業の事業再構築・生産性向上を推進する中小企業等事業再構築促進事業〔6,123億円〕 、 中小企業生産性革命推進事業〔2,001億円〕を計上しています。
中小企業等のグリーン・デジタル分野を含めた成長を後押しするため、事業再構築補助金では売上減少要件の緩和や特別枠の創設、ものづくり補助金などの中小企業生産性革命推進事業では、現⾏の通常枠の一部見直しを⾏うとともに、新たな特別枠を創設し補助率や上限額引き上げなどの拡充が行われます。
◆分配戦略 ~安心と成長を呼ぶ「人」への投資の強化~
この分野の予算として看護、介護、保育などの収入の引き上げ〔2600億円〕、労働移動の円滑化・人材育成の強力な推進〔640億円〕、 18歳以下へ10万円相当給付〔1兆2162億円〕などが計上されています。
最低賃金引き上げの環境整備に関連して、キャリアアップ助成金による非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善の推進、労働移動の円滑化に関してトライアル雇用助成金の活用促進などが行われます。
まとめ
ウィズコロナでの事業再構築やデジタル・グリーンといった成長分野への投資、非正規等の待遇改善や労働移動の円滑化、人材育成のための政策などが盛り込まれており、補正予算によって補助金活用の幅が広がることが考えられます。