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フランチャイズで「事業再構築補助金」を活用するには?メリットと申請の流れ

飯塚匡春

2021.09.06

未だ収束が見えないコロナ禍。「ニューノーマル」ということばもすっかり定着しました。たとえコロナ禍が収束したとしても、もはやコロナ前と同じ状況には戻らないかもしれません。

 

一方で、社会が大きく変わるときは、新しいビジネスを始めるチャンスでもあります。とはいえ、まったくの新しいビジネスを始めるには、ノウハウもなくリスクが大きいですよね。そんなときは、フランチャイズを活用すれば、異業種からでも新規ビジネスに無理なく参入できます。

 

さらに、今なら「事業再構築補助金」といって、新規事業への参入など、事業の再構築に必要な設備投資などを補填してくれる国の補助金があります。予算総額が1兆円を超える大型の補助金で、最高6,000万円(中小企業、通常型)を受け取ることができます。

今回は、事業再構築補助金をフランチャイズビジネスに活用するメリット等について解説します。

事業再構築にフランチャイズを活用するメリット

「コロナ禍で事業の抜本的な見直しが必要。」そのように考えている事業者は少なくないものです。とはいえ、実際に何か新しい事業をと思っても、既存事業の延長線上以外のものを手掛けることは決して容易ではないでしょう。

そんなとき、フランチャイズを活用すれば、ノウハウやブランドなどを丸ごと手に入れることができます。もちろん、設備投資など資金も必要ですが、事業再構築補助金によって2/3まで補助してもらえます。まずは、事業再構築にフランチャイズを活用するメリットを紹介しましょう。

メリット

  • 実績ある商品・サービスの提供が受けられる
  • ノウハウが得られる
  • ブランドを活用できる
  •  

〇実績ある商品・サービスの提供が受けられる

自前で新規事業を手掛けるとなると、商品・サービス開発に膨大な時間とコストがかかります。それだけ手間暇かけたとしても、売れる商品になるかどうかはわかりません。むしろ、新しい事業分野でいきなりヒット商品を開発できると考える方が、無理があるかもしれません。

そんなとき、フランチャイズであれば、すでに実績のある商品・サービスの提供を受けることができます。売れることがある程度確実な商品なので、手堅く事業を始めることができます。

 

〇ノウハウが得られる

フランチャイズでは、ノウハウが得られることも大きいでしょう。

フランチャイズに加盟すれば研修を受けられますし、開業後もサポートを受けられることもあります。導入する設備・システムについてもアドバイスを受けられますし、仕入れ先が決められているケースもあります。自由度が低い面もありますが、素早く事業を軌道に乗せやすいです。

なお、サポート体制や仕入れ先、メニュー選択の自由度等は、フランチャイズによって異なるため、加盟前に十分に確認を取るようにしてください。

 

〇ブランドを活用できる

フランチャイズには、知名度の高い全国区のブランドを擁するところが多いです。自ら開業してから認知してもらうまでには時間がかかることが一般的ですが、フランチャイズであれば開業当初から認知度の高いブランドで勝負することができます。

ノウハウと同様にフランチャイズのブランドを活用することで、事業を早期に軌道に乗せることができます。

事業再構築指針

事業再構築補助金は、その名の通り「事業再構築」の取り組みに対する経費に対して補助されます。事業再構築の定義は何かとなると、以下の事業再構築指針を満たすことです。5つの分類があり、分類によって売り上げの要件があるので注意しましょう。これらの要件を満たすことを、事業計画の中でしっかり説明をする必要があります。

分類 新規性要件 事業・業種変更 売上要件
業態転換 製品等の新規性 製造方法等の新規性   新製品の売上が全体の10%以上となること
商品等の新規性または設備等撤去等要件(商品またはサービスの提供方法を変更する場合)
新分野展開 製品等の新規性 市場等の新規性   新製品の売上が全体の10%以上となること
事業転換 製品等の新規性 市場等の新規性 事業の変更 新規事業の売上が、売上高構成比の中で最も高くなること
業種転換 製品等の新規性 市場等の新規性 業種の変更 新業種の売上が、売上高構成比の中で最も高くなること変更
事業再編 合併など会社法上の組織再編を伴う。

対象となる経費

補助金の対象となる経費は以下の費目になります。

対象経費

  • 建物費(建物の建築・改修、建物の撤去、賃貸物件等の原状回復)
  • 機械装置・システム構築費(設備、専用ソフトの購入やリース等)、クラウドサービス利用費、運搬費
  • 技術導入費(知的財産権導入に要する経費)、知的財産権等関連経費
  • 外注費(製品開発に要する加工、設計等)、専門家経費
  • 広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)
  • 研修費(教育訓練費、講座受講等)

〇フランチャイズの加盟料等は対象になりませんが、店舗の改装費、機械・設備購入費用、システム構築費用等が対象になります。また、広告宣伝費も対象です。一方、PCやタブレット、車両、家具など汎用使用ができるものは対象外です。

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